先日、周産期医療の取材で、NICU(新生児集中治療室)に携わる医師にインタビューをさせていただきました。
日本は新生児医療において世界トップクラスで、赤ちゃんの生存率が非常に高いこと。しかし、その一方、ハイリスク出産によって赤ちゃんに障害が残ってしまったり、NICUで母子が分離され、母親の愛着形成に問題が生じたりと、生存率が高いゆえに、周産期医療に携わる皆さんが、多くの課題と向き合っていることを知りました。実際、日本の出生数は減少傾向なのに、ハイリスク出産は増えているのが現実です。
「病院の診察時間は1日の約1/3。でも出産は診療時間外が多く、NICUでは気の休まることがありません」と医師は語ります。
医療技術の進歩は目覚ましく、どんどんハイレベルになっていますが、その反面ハイリスクも増え、医療現場を支える医師の負荷も大きくなっていることを実感させられました。